日本の運転免許は、法令上「第一種免許・第二種免許・仮免許」の3区分です。普段の運転に使う第一種免許には10種類あり、車の大きさや用途に合う免許が必要です。
ただし、免許の名称だけで運転できる車が決まらない場合があります。四輪車は免許証の種類・条件欄と、車検証の「車両総重量・最大積載量・乗車定員」を照合してください。2025年の新基準原付、2026年の受験資格・AT限定免許の変更も反映しました。
先に一覧表で「どの免許で何に乗れるか」をつかみ、境界付近の車は後半の判定手順で絞り込んでください。
運転免許の種類・区分一覧早見表
運転免許は第一種・第二種・仮免許の3区分
| 区分 | 種類 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 第一種免許 | 大型・中型・準中型・普通・大型特殊・大型二輪・普通二輪・小型特殊・原付・けん引の10種類 | 自家用車の運転、貨物の運送など |
| 第二種免許 | 大型・中型・普通・大型特殊・けん引の5種類 | バス・タクシーなどで旅客を運送する運転、運転代行業で顧客の普通自動車を運転する場合など |
| 仮免許 | 大型・中型・準中型・普通の4種類 | 路上練習や路上試験のための運転 |
「営業用の車ならすべて第二種」とは限りません。営業用の貨物車を運転するだけなら、車両区分に合う第一種免許が基本です。
第一種免許10種類の一覧表
| 免許の種類 | 主に運転できる車・取得条件 |
|---|---|
| 大型免許 | 大型自動車 取得条件:21歳以上・普通免許等の保有3年以上 |
| 中型免許 | 中型自動車 取得条件:20歳以上・普通免許等の保有2年以上 |
| 準中型免許 | 準中型自動車 取得条件:18歳以上(試験は17歳6か月から) |
| 普通免許 | 普通自動車 取得条件:18歳以上(試験は17歳6か月から) |
| 大型特殊免許 | 大型特殊自動車 取得条件:18歳以上 |
| 大型二輪免許 | エンジン車は400cc超、電動車は定格出力20kW超の二輪車 取得条件:18歳以上 |
| 普通二輪免許 | エンジン車は400cc以下、電動車は定格出力20kW以下の二輪車 取得条件:16歳以上 |
| 小型特殊免許 | 小型特殊自動車 取得条件:16歳以上 |
| 原付免許 | 一般原動機付自転車 取得条件:16歳以上 |
| けん引免許 | けん引される車両総重量が750kgを超える組み合わせなど 取得条件:18歳以上・けん引する車に対応する免許が必要 |
この表の「普通免許等」は、普通・準中型・中型・大型特殊などの先行免許の総称です。受験する免許によって対象が異なるため、申請先の受験資格表も確認してください。
大型・中型・準中型の各免許は下位の四輪区分もカバーし、大型二輪免許は普通二輪もカバーします。また、大型・中型・準中型・普通・大型特殊・大型二輪・普通二輪免許では、それぞれの主車種に加えて小型特殊自動車や一般原付も運転できます。詳しい範囲は、大阪府警察の免許別一覧で確認できます。
普通・準中型・中型・大型免許で運転できる車
四輪車の区分は、車の呼び名や見た目では決まりません。車検証に記載された3項目を見ます。
| 免許区分 | 車両総重量の上限 | 最大積載量の上限 | 乗車定員の上限 |
|---|---|---|---|
| 普通 | 3.5t未満 | 2t未満 | 10人以下 |
| 準中型 | 7.5t未満 | 4.5t未満 | 10人以下 |
| 中型 | 11t未満 | 6.5t未満 | 29人以下 |
| 大型 | 免許区分上の上限なし | 免許区分上の上限なし | 免許区分上の上限なし |
普通・準中型・中型は、それぞれの行にある3つの上限をすべて満たす車を運転できます。車検証の数値を照合し、3項目をすべて満たす最も下位の免許区分が必要です。1項目でも保有免許の上限を外れれば、上位免許が必要になります。大型自動車に区分される境界は、車両総重量11t以上・最大積載量6.5t以上・乗車定員30人以上のいずれか1つです。たとえば乗車定員が11人なら、車両総重量と最大積載量が普通車の範囲でも普通・準中型免許では運転できません。
- 免許証の「種類」で保有免許を確認する
- 免許証の「条件等」でAT限定、5t限定、8t限定などを確認する
- 車検証の車両総重量・最大積載量・乗車定員を確認する
- 3項目のうち1つでも保有免許の上限を外れたら運転しない
「2tトラック」という通称だけでは判定できません。現行の普通免許は最大積載量が2t未満の車までなので、最大積載量2tちょうどの車は普通免許の範囲外です。
取得時期で変わる旧普通免許の5t・8t限定
同じ「普通免許を取った人」でも、取得時期によって現在運転できる車の上限が違います。制度変更前の普通免許は、現在の免許証で「中型8t限定」または「準中型5t限定」として扱われます。
| 普通免許を取得した時期 | 現在の扱い | 車両総重量 | 最大積載量 | 乗車定員 |
|---|---|---|---|---|
| 2007年6月1日以前 | 中型8t限定 | 8t未満 | 5t未満 | 10人以下 |
| 2007年6月2日〜2017年3月11日 | 準中型5t限定 | 5t未満 | 3t未満 | 10人以下 |
| 2017年3月12日以降 | 現行の普通免許 | 3.5t未満 | 2t未満 | 10人以下 |
8t限定はフル中型免許、5t限定はフル準中型免許と同じではありません。どちらも乗車定員は10人以下です。免許証の条件欄にある「中型車は中型車(8t)に限る」「準中型車は準中型車(5t)に限る」などの記載と車検証を照合してください。
AT限定・小型限定など免許証の条件欄の見方
免許証の表面にある「種類」は保有免許、条件欄は運転できる範囲の制限を示します。普通免許の「AT車に限る」がある人は普通車のMT車を運転できず、運転するには限定解除審査が必要です。
二輪免許にもAT限定・小型限定があります。AT小型限定普通二輪はエンジン車なら125cc以下、電動車なら定格出力1.0kW以下のAT二輪が対象です。AT限定普通二輪はエンジン車なら400cc以下、電動車なら定格出力20kW以下のAT二輪を運転できます。AT限定大型二輪は、AT二輪について排気量・定格出力の上限がありません。
2026年4月1日には準中型・中型・中型第二種にAT限定免許が導入されました。大型免許のAT限定は2027年4月1日、大型第二種は2027年10月1日に導入予定で、2026年9月時点ではまだ始まっていません。普通・普通第二種の技能試験方法は2025年4月1日に変更済みです。最新の施行状況は警察庁のAT免許案内で確認してください。
二輪・原付・小型特殊・大型特殊の違い
普通二輪と大型二輪
エンジン車では、普通二輪免許は総排気量400cc以下、大型二輪免許は400ccを超える二輪車が対象です。400ccちょうどは普通二輪免許で運転できます。
電動二輪車は排気量ではなく定格出力で区分します。普通二輪免許は定格出力20kW以下、大型二輪免許は20kWを超える電動二輪車が対象です。小型限定普通二輪は、エンジン車なら125cc以下、電動車なら定格出力1.0kW以下です。さらに免許証にAT限定がある場合はAT車に限られます。
一般原付と新基準原付

2025年4月1日から、従来の50cc以下に加えて「総排気量125cc以下かつ最高出力4.0kW以下に制御された内燃機関の二輪車」が一般原付に加わりました。原付免許で運転できる新基準原付は、この2条件を両方満たす車両です。
125cc以下というだけでは一般原付になりません。最高出力4.0kWを超える125cc以下の二輪車には、小型限定普通二輪免許など車両に合う免許が必要です。購入・利用前に車両区分を確認してください。
電動の一般原付は、特定小型原動機付自転車を除き、定格出力0.60kW以下が従来基準です。電動車では「最高出力」と免許区分に使う「定格出力」を混同せず、販売証明書や諸元表で車両区分を確認してください。
一定の車体・速度基準を満たす電動キックボードなどの「特定小型原動機付自転車」は、運転免許が不要です。ただし16歳未満は運転できません。基準を満たさない車両には、その車両区分に応じた免許が必要です。
小型特殊と大型特殊

道路交通法上、小型特殊免許または普通免許で運転できるのは、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下(安全キャブ・安全フレーム等の部分は2.8m以下)、最高速度15km/h以下の条件をすべて満たす小型特殊自動車です。農耕用トラクターは車検上の区分と必要免許が一致しない場合があり、作業機の装着後に1項目でもこの範囲を超えれば大型特殊免許が必要になることがあります。
大型特殊免許は、大型特殊自動車を公道で運転するための免許です。フォークリフトや建設機械などを使って作業する資格とは別なので、公道運転と作業の両方に必要な資格を確認します。
けん引免許と第二種免許が必要になる場面
けん引免許は750kgを超える場合が原則
けん引免許だけでは車両を運転できません。けん引する側の自動車を運転できる免許に加え、被けん引車の車両総重量が750kgを超える場合に、原則としてけん引免許が必要です。
被けん引車が750kg以下の場合や、故障車をロープ・クレーンなどでけん引する場合は、けん引免許は不要です。750kgちょうどは「750kgを超える」に含まれません。
第二種免許は旅客運送や運転代行で必要
バスやタクシーなどの旅客自動車を旅客運送のために運転する場合は、車両区分に合う第二種免許が必要です。自動車運転代行業で顧客の普通自動車を運転する場合も普通第二種免許が必要になります。
一方、荷物を運ぶ営業用トラックだからという理由だけで第二種免許が必要になるわけではありません。貨物車は、車両総重量・最大積載量・乗車定員に合う第一種免許で判定します。
免許取得の年齢・経験年数・視力条件
年齢と免許保有期間
2026年4月1日から、普通・準中型免許の試験は17歳6か月から受験できるようになりました。ただし、合格しても免許が交付されるのは18歳になってからです。
| 免許 | 年齢・経験年数の基本条件 |
|---|---|
| 原付・小型特殊・普通二輪 | 16歳以上 |
| 普通・準中型 | 試験は17歳6か月以上、交付は18歳以上 |
| 大型特殊・大型二輪 | 18歳以上 |
| けん引 | 18歳以上かつ、大型・中型・準中型・普通・大型特殊・第二種のいずれかの免許を現に保有 |
| 中型 | 20歳以上かつ普通免許等の保有2年以上 |
| 大型・第二種 | 21歳以上かつ普通免許等の保有3年以上 |
中型・大型・第二種には受験資格の特例があります。受験資格特例教習を修了した人は、19歳以上かつ普通免許等の保有1年以上で受験できます。通常条件とは別に若年運転者期間の制度があるため、利用前に警察庁と都道府県警察の情報を確認してください。
視力・深視力の代表的な基準
| 免許の区分 | 視力の代表的な基準 | 追加条件 |
|---|---|---|
| 原付・小型特殊 | 両眼で0.5以上 | 片眼が見えない場合の視野等の代替基準あり |
| 普通・二輪・大型特殊 | 両眼で0.7以上、各眼0.3以上 | 片眼が0.3未満などの場合の視野等の代替基準あり |
| 準中型・中型・大型・けん引・第二種 | 両眼で0.8以上、各眼0.5以上 | 深視力検査3回の平均誤差2cm以下 |
眼鏡やコンタクトレンズを使用して基準を満たすこともできます。その場合は免許証に条件が記載されます。聴力・色彩識別・運動能力などの適性基準もあるため、個別の事情がある人は都道府県警察の運転適性相談窓口へ相談してください。
運転免許を取得する2つの方法
運転免許を取得するルートは、大きく分けて「公安委員会指定の自動車教習所を卒業する方法」と「運転免許試験場で直接受験する方法(いわゆる一発試験)」の2つです。
指定自動車教習所を卒業し、卒業証明書の有効期間内に受験すると、卒業した免許に対応する試験場での技能試験が免除されます。試験場では適性試験や学科試験などを受けます。直接受験する場合は、原則として試験場で適性試験・学科試験・技能試験を受けるため、必要な練習や取得時講習も含めて計画してください。予約方法や試験日は都道府県ごとに異なります。
費用は、取得する免許、現在持っている免許、教習所、都道府県によって異なります。指定教習所は入校前に総額と追加料金を確認し、直接受験は申請先の都道府県警察で最新の試験手数料・講習手数料を確認してください。
免許の種類とマイナ免許証の持ち方は別
マイナ免許証は、普通・中型・二輪などと並ぶ免許の種類ではありません。免許情報をどのカードで保有するかの違いです。
2025年3月24日から、保有方法は「マイナ免許証のみ」「従来の運転免許証とマイナ免許証の2枚持ち」「従来の運転免許証のみ」の3通りになりました。詳しい違いはデジタル庁のマイナ免許証案内で確認できます。
住所が変わった場合の届出先、受付日時、必要書類は都道府県警察によって異なります。住所地を管轄する都道府県警察の最新案内で確認してください。
運転免許の種類・区分に関するよくある質問
第一種免許は何種類ありますか?
10種類です。大型・中型・準中型・普通・大型特殊・大型二輪・普通二輪・小型特殊・原付・けん引に分かれます。これとは別に、第二種免許5種類と仮免許4種類があります。
普通免許で2tトラックを運転できますか?
「2tトラック」という呼び名だけでは判断できません。現行の普通免許は車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満、乗車定員10人以下をすべて満たす車が対象です。車検証の3項目と免許証の条件欄を照合してください。
原付免許があれば125ccのバイクを運転できますか?
すべての125ccバイクを運転できるわけではありません。原付免許で運転できる新基準原付は、総排気量125cc以下かつ最高出力4.0kW以下に制御された内燃機関の二輪車です。最高出力4.0kWを超える車両には、小型限定普通二輪免許などが必要です。
400ccのバイクは普通二輪免許で運転できますか?
エンジン車なら運転できます。普通二輪免許は400cc以下、大型二輪免許は400ccを超える車両が対象です。電動二輪車は定格出力で区分し、普通二輪は20kW以下、大型二輪は20kWを超える車両が対象です。AT限定や小型限定がある場合は、その条件も確認してください。
17歳6か月で普通免許を取得できますか?
試験は17歳6か月から受験できますが、免許の交付は18歳になってからです。準中型免許も同じ扱いです。
19歳でも中型・大型・第二種免許を受験できますか?
受験資格特例教習を修了し、19歳以上かつ普通免許等の保有期間が1年以上なら受験できます。通常は中型が20歳以上・保有2年以上、大型と第二種が21歳以上・保有3年以上です。
750kgのトレーラーにけん引免許は必要ですか?
被けん引車の車両総重量が750kg以下なら、原則としてけん引免許は不要です。750kgを超える場合は、けん引する側の免許に加えてけん引免許が必要です。
マイナ免許証は新しい免許の種類ですか?
免許の種類ではありません。マイナ免許証は免許情報の保有方法で、普通・中型・二輪などの保有免許の範囲は変わりません。
公式情報・確認日
この記事の制度情報は2026年9月14日に確認しました。車両の区分、受験資格、試験日程などは変更されることがあるため、実際の受験や運転の前に警察庁・都道府県警察の最新情報を確認してください。
免許区分・運転できる車
- e-Gov法令検索「道路交通法」
- e-Gov法令検索「道路交通法施行規則」
- 大阪府警察「運転免許の区分」
- 大阪府警察「運転免許証と運転できる自動車など」
- 警察庁「二輪車車両区分見直しに関する有識者検討会 報告書」
- 長野県警察「確認しよう、運転免許と運転できる車」
- 農林水産省「作業機付きトラクターの公道走行について」
年齢・適性・取得方法
近年の制度変更


