車検(正式には「継続検査」)は、自動車検査証(車検証)の有効期間が切れた後もその車に乗り続けるために、国(軽自動車は軽自動車検査協会)の検査を受けて、車が保安基準に合っているかを確かめてもらう手続きです(指定工場に頼めば、工場での検査によって検査場への持ち込みが省かれます)。車検の費用は、法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・検査手数料)と、点検整備や手続きを頼んだときの整備費用・部品代・代行手数料を足した額です。重量税と自賠責保険料はどこで車検を受けても同じ額で、費用の差は主に整備費用と代行の手数料から生まれます。
たとえば自家用の小型乗用車(車両重量1トン超1.5トン以下・初度登録から13年未満・エコカー減税の対象外)の2年の車検なら、法定費用は重量税24,600円と検査手数料1,850円〜2,500円に、自賠責保険料(24か月分か25か月分)を足した額です。自賠責保険料は保険期間の始まる日で決まり、2026年11月1日以降に始まる契約では自家用乗用自動車の24か月が18,560円です(費用の表)。
車検は、有効期間の満了日の2か月前から満了日までに受ければ、次の満了日が今の満了日から数えられ、残りの期間が無駄になりません(2025年4月1日から。それまでは1か月前から)。用意するのは車検証(電子車検証)・自賠責保険の証明書・点検整備記録簿が中心で、自分で検査場に持ち込むユーザー車検では、申請書・自動車検査票・重量税納付書も使います(運輸支局等の窓口で無料で配られます)。納税証明書は原則として要らず、印鑑も要りません。
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 車検の費用 | 法定費用(重量税・自賠責保険料・検査手数料)+整備費用・部品代・代行手数料 |
| 受けられる時期 | 満了日の2か月前から満了日までなら、残りの期間を失わない |
| 必要な書類 | 車検証・自賠責保険の証明書・点検整備記録簿(ユーザー車検は申請書なども窓口で) |
| 納税証明書・印鑑 | 納税証明書は原則不要。印鑑は不要 |
| 受ける場所 | 指定工場・認証工場に頼むか、自分で運輸支局等(軽は軽自動車検査協会)へ |
| 期限が切れたら | 公道を走れない。仮ナンバーか積載車で検査場へ運ぶ |
節ごとに読む: 受けられる時期と期限切れ/費用(法定費用の表)/費用を抑えるには/必要書類/どこで受けるか/ユーザー車検の受け方
車検とは:国が行う検査と、車検の有効期間
道路運送車両法第62条は、車検証の有効期間が満了した後もその車を使う使用者に、車を提示して継続検査を受けることを義務づけています。普通車・小型車と250cc超のバイク(小型二輪)は、運輸支局・自動車検査登録事務所(運輸支局等)に併設された自動車技術総合機構の検査場で、軽自動車は軽自動車検査協会の検査場で検査を受けます。保安基準に合っていれば、車検証に新しい有効期間が記録されて返されます。
検査場では、主に次の項目を確かめます。順番や機器の配置は検査場によって違います(国土交通省 検査項目と主な検査機器)。
- 同一性の確認と外観検査: 車台番号・原動機の型式が車検証と同じか、灯火類・かじ取り・車体・乗車装置などに問題がないか
- サイドスリップ(まっすぐ走るときのタイヤの横すべり)・スピードメーター・ヘッドライト(明るさと向き)・ブレーキ(前輪・後輪・駐車ブレーキの効き)
- 排気ガス(一酸化炭素・炭化水素の濃度)
- 下回り(ピットから、かじ取り装置・ブレーキ・燃料装置・車わくなど)
- 総合判定(検査の結果と書類の確認)
車種によってはOBD検査や黒煙の検査も加わります。車検は、検査をした時点で車が安全・環境の基準に合っているかを確かめるもので、次の車検までの安全を保証するものではありません(国土交通省 自動車検査登録総合ポータル よくある質問)。
車検と定期点検整備は別の義務
車の点検整備は、車検とは別に、使用者が行う義務です(道路運送車両法第48条)。自家用の乗用車と軽自動車は、1年ごとに29項目、2年ごとに60項目(1年ごとの29項目を含む)の定期点検を行い、結果を点検整備記録簿に書いて車に備え置きます(国土交通省 点検整備の種類)。
整備工場などに車検を頼むと、2年ごとの点検整備と検査の手続きを一緒に引き受けてもらえます。自分で検査場に持ち込むユーザー車検でも点検整備の義務は残り、検査の前でも後でも行えます(自動車技術総合機構 継続検査の流れ)。
車検の有効期間(車の種類別)
| 車の種類 | 有効期間(新車の初回/2回目以降) |
|---|---|
| 自家用の乗用車(普通車・小型車) | 3年/2年 |
| 軽自動車(乗用) | 3年/2年 |
| 軽自動車(貨物。軽トラック・軽バン) | 2年/2年 |
| 小型二輪(250cc超のバイク) | 3年/2年 |
| トラック(車両総重量8トン未満。軽を除く) | 2年/1年 |
| トラック(車両総重量8トン以上) | 1年/1年 |
| バス・タクシー(事業用)、自家用の乗車定員11人以上の車、幼児専用車 | 1年/1年 |
| レンタカー(乗用) | 2年/1年 |
| 大型特殊・特種用途の自家用自動車 | 2年/2年 |
| 軽二輪(125cc超〜250cc以下)・原付(125cc以下) | 車検はない(自賠責保険には入る) |
新車の有効期間は、車検証を交付した日から数えます。軽自動車は乗用か貨物かで分かれ、軽トラック・軽バンは新車でも2年です(道路運送車両法第61条、国土交通省 車種別の有効期間一覧)。軽二輪と原付には車検がありませんが、自賠責保険への加入は必要です。
満了日の確かめ方(電子車検証には書いていない)
電子車検証(普通車・小型車は2023年1月から、軽自動車は2024年1月から)の券面には、有効期間の満了日が印刷されていません。満了日はICタグに記録されていて、検査標章(車検ステッカー。四輪は前面ガラスの内側、小型二輪は後ろのナンバープレートの左上に貼る)か、スマートフォンの「車検証閲覧アプリ」で確かめます(国土交通省のお知らせ(令和6年12月))。ステッカーの表は満了の年と月で、前面ガラス用のステッカーは車内から見える裏面に満了の年月日があります。小型二輪のナンバープレート用は表だけなので、日付は閲覧アプリで確かめます。閲覧アプリに登録すると、満了日の90日前・60日前・30日前と1日後に通知が届きます。
紙の「自動車検査証記録事項」は、車検のように券面が変わらない手続きでは、窓口での配布が2025年12月末で終わりました。必要なときは運輸支局等の印刷端末で印刷するか、閲覧アプリからPDFで出力します(国土交通省 電子車検証特設サイト よくある質問)。ステッカーの見方と貼る位置は車検ステッカー(検査標章)の再交付と貼る位置に載せています。
車検を受ける時期:満了日の2か月前から満了日までなら残りの期間を失わない
車検は、有効期間の満了日の2か月前から満了日までの間に受ければ、新しい有効期間が今の満了日の翌日から始まり、残っていた期間を失いません(道路運送車両法施行規則第44条第1項)。この期間は2025年4月1日に「1か月前から」から「2か月前から」に延び(離島の車は以前から2か月前)、普通車・軽自動車・小型二輪(250cc超のバイク)・トラックなど、車検のある全ての車に当てはまります(国土交通省 報道発表「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」)。
2か月より前でも車検は受けられますが、その場合の新しい有効期間は受けた日から数え直しになり、残りの期間は短くなります。満了日が6月15日の自家用乗用車(2年ごと)の例です。
| 車検を受けた日 | 次の満了日 |
|---|---|
| 4月15日〜6月15日 | 2年後の6月15日(残りの期間を失わない) |
| 4月14日以前(例: 3月31日) | 受けた日から2年(例: 2年後の3月30日) |
| 6月16日以降 | 受けた日から2年。満了日を過ぎた車は公道を走れないので、仮ナンバーか積載車で運ぶ(期限が切れたら) |
「2か月前の日」は、前々月の同じ日です。前々月に同じ日がないときは前々月の末日で、満了日が4月30日なら2月28日(うるう年は2月29日)から受けられます(軽自動車検査協会 よくある質問 5-001)。
期限が切れたら:公道を走れない
有効な車検証のない車は、公道を走らせることができません(道路運送車両法第58条第1項)。車検と自賠責保険は別の制度で、車検が切れても自賠責が残っていることも、両方切れていることもあります。期限が切れた車を検査場まで運ぶには、仮ナンバー(臨時運行許可)を借りて走る方法と、積載車・レッカー車に載せて運ぶ方法があります。
仮ナンバー(臨時運行許可)で検査場まで走る
- 申請先: 市区町村の役所(扱わない町村もある)か運輸支局等
- 期間と経路: 車検を受けるための回送など、目的と経路を決めて許可を受ける。有効期間は5日以内
- 自賠責保険: 運行する期間を覆う自賠責保険の証明書が要る。自賠責も切れていれば、先に加入する
- 手数料: 運輸支局等で申請する場合は750円。市区町村の額は各自治体で確かめる
- 返納: 有効期間が終わったら5日以内に仮ナンバーと許可証を返す
許可の目的と違う運行は無車検運行になり、仮ナンバーを期日までに返さないときも6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金です(道路運送車両法第34条〜第36条・第108条、北陸信越運輸局 臨時運行許可制度)。
車検切れ・自賠責切れで走ったときの罰則と違反点数
| 違反 | 罰則・違反点数 |
|---|---|
| 車検が切れた車を運転(無車検運行) | 6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(道路運送車両法第108条第1号) 違反点数6点 |
| 自賠責保険が切れた車を運転(無保険運行) | 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第86条の3第1項第1号) 違反点数6点 |
| 自賠責保険の証明書を積まずに運転 | 30万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第88条第1号) |
無車検運行と無保険運行は道路交通法の反則行為ではないので、反則金で済む仕組みはなく、刑罰の対象です。表の「拘禁刑」は、2025年6月1日から使われている刑の名前です(e-Gov 道路運送車両法、e-Gov 自動車損害賠償保障法)。
違反点数は無車検運行・無保険運行それぞれ6点です(道路交通法施行令 別表第二)。前歴のない人なら累積6点で30日の免許停止の対象になりますが、前歴や過去3年の累積点数によって処分は変わります。
車検の費用:法定費用3つと整備費用
車検の費用は「法定費用」とそれ以外の費用に分かれます。法定費用は国に納める税・手数料と保険料で、検査手数料・自動車重量税・自賠責保険料の3つは、どの受け方でも必ずかかります。整備費用・部品代・代行手数料は、車の状態や依頼先によって額が変わります(自動車技術総合機構 費用目安)。
| 費用 | 払う先・額の決まり方 |
|---|---|
| 自動車重量税 | 国の税。車の重さ(乗用車は車両重量)、車検証の有効期間、初度登録からの年数、エコカー減税で決まる |
| 自賠責保険料 | 損害保険会社・共済組合。車種と保険期間、保険期間の始まる日で決まる |
| 検査手数料(印紙代) | 国と自動車技術総合機構(軽は軽自動車検査協会と機構)。車種と、自分で持ち込むか指定工場かで決まる |
| 整備費用・部品代・代行手数料 | 依頼先と車の状態で変わる |
検査手数料は窓口で印紙・証紙を買って納めるので「印紙代」とも呼ばれますが、印紙税とは別のものです。普通車・小型車・小型二輪は、重量税と検査手数料をクレジットカードでも払えます。カードと印紙を組み合わせて払うことはできず、重量税をカードで払うと決済の手数料がかかります(国土交通省 自動車検査登録手続きのキャッシュレス化)。
自動車重量税(2年・自家用の代表的な額)
| 車の種類(2年・自家用) | 13年未満/13年経過/18年経過 |
|---|---|
| 乗用車 1トン以下(0.5トン超) | 16,400円/22,800円/25,200円 |
| 乗用車 1トン超1.5トン以下 | 24,600円/34,200円/37,800円 |
| 乗用車 1.5トン超2トン以下 | 32,800円/45,600円/50,400円 |
| 軽自動車(四輪) | 6,600円/8,200円/8,800円 |
| 小型二輪(250cc超) | 3,800円/4,600円/5,000円 |
額はエコカー減税の対象外の車の、2026年5月1日からの税額表の額です(国土交通省 自動車重量税の税額表(継続検査等時))。エコカー減税の対象車は本則税率(乗用車1トン超1.5トン以下で15,000円、軽自動車で5,000円)で、初回の車検で免税になる車もあります。13年・18年の重課はエコカー減税などの対象外の車にかかり、普通車・小型車は初度登録年月から12年10か月以後、軽自動車は初度検査の年から13年を経過した年の11月以後の車検から「13年経過」です。
自分の車の次の車検の重量税は、「次回自動車重量税額照会サービス」(普通車・小型二輪/軽自動車)に車台番号と検査を受ける予定日を入れると出せます。重さごとの全ての額とエコカー減税の条件は自動車重量税の早見表にあります。
自賠責保険料(保険期間の始まる日で額が変わる)
車検では、新しい車検証の有効期間の全部を覆う自賠責保険の証明書が要ります(自動車損害賠償保障法第9条)。保険期間は最後の日の正午で終わるので、車検証の満了日より1日以上長く保険をかける必要があり、2年の車検では25か月の契約になることが多くあります。今の自賠責が満了日より後まで残っているときは、その終わりから24か月で足りる場合があります(軽自動車検査協会 継続検査(車検))。
自賠責保険料は損害保険料率算出機構の基準料率によるもので、2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約は2026年4月届出の基準料率です。契約した日や車検を受けた日ではなく、保険期間の始まる日で額が決まります(損害保険料率算出機構 自賠責保険の基準料率)。
| 車種と保険期間 | 2026年10月31日までに始まる契約 | 2026年11月1日以降に始まる契約 |
|---|---|---|
| 自家用乗用自動車 24か月 | 17,650円 | 18,560円 |
| 自家用乗用自動車 25か月 | 18,160円 | 19,070円 |
| 軽自動車 24か月 | 17,540円 | 18,660円 |
| 軽自動車 25か月 | 18,040円 | 19,170円 |
| 小型二輪 24か月 | 8,760円 | 9,640円 |
| 小型二輪 25か月 | 8,910円 | 9,800円 |
額は離島以外の地域(沖縄県を除く)の基準料率です(損害保険料率算出機構 2023年1月届出の基準料率表・2026年4月届出の基準料率表)。2026年11月1日以降に始まる契約では、24か月は軽自動車(18,660円)のほうが自家用乗用自動車(18,560円)より高い額です。ほかの車種・期間の保険料は自賠責保険料の早見表にあります。
検査手数料(令和8年4月1日現在)
| 車の種類 | 持込検査(ユーザー車検など)/指定工場 |
|---|---|
| 普通自動車 | 2,600円/2,100円(OSSなら1,850円) |
| 小型自動車(二輪を除く) | 2,500円/2,100円(OSSなら1,850円) |
| 軽自動車(四輪) | 2,500円/2,100円(OSSなら1,850円) |
| 小型二輪(250cc超) | 2,100円/1,500円(OSSでも1,500円) |
普通車・小型車・小型二輪の持込検査は、国の検査登録印紙600円と自動車技術総合機構の審査証紙(普通車2,000円・小型車1,900円・小型二輪1,500円)を合わせた額です。軽自動車の2,500円は、軽自動車検査協会の検査手数料2,100円と技術情報管理手数料400円の合計です。指定工場の列は、指定工場が発行する保安基準適合証を出して車を持ち込まずに受けるときの額で、OSS(ワンストップサービス)の電子申請は指定工場に頼むときにだけ使えます。額は2026年4月1日に改定されました(国土交通省 登録・検査手数料一覧表(令和8年4月1日現在))。ほかの手続きの手数料は登録・検査手数料の早見表にあります。
法定費用の合計の例
2年の車検・自家用・初度登録(軽は初度検査)から13年未満・エコカー減税の対象外・自賠責保険24か月(離島以外)で、3つの法定費用を足した額です。持込検査の手数料は普通車(3ナンバー)2,600円・小型車(5ナンバー)2,500円で、普通車か小型車かの区分で決まり、車両重量では決まりません。
| 車種と受け方 | 法定費用の合計 |
|---|---|
| 軽自動車・持込検査 | 2026年10月31日までに始まる契約: 26,640円 2026年11月1日以降に始まる契約: 27,760円 |
| 軽自動車・指定工場 | 2026年10月31日までに始まる契約: 26,240円 2026年11月1日以降に始まる契約: 27,360円 |
| 小型乗用車 1トン超1.5トン以下・持込検査 | 2026年10月31日までに始まる契約: 44,750円 2026年11月1日以降に始まる契約: 45,660円 |
| 小型乗用車 1トン超1.5トン以下・指定工場 | 2026年10月31日までに始まる契約: 44,350円 2026年11月1日以降に始まる契約: 45,260円 |
| 普通乗用車 1.5トン超2トン以下・持込検査 | 2026年10月31日までに始まる契約: 53,050円 2026年11月1日以降に始まる契約: 53,960円 |
| 普通乗用車 1.5トン超2トン以下・指定工場 | 2026年10月31日までに始まる契約: 52,550円 2026年11月1日以降に始まる契約: 53,460円 |
| 小型二輪・持込検査 | 2026年10月31日までに始まる契約: 14,660円 2026年11月1日以降に始まる契約: 15,540円 |
2026年11月1日以降に始まる契約で自賠責保険を25か月にすると、軽自動車・乗用車は510円、小型二輪は160円増えます。13年・18年を経過した車は重量税の分だけ高くなり、エコカー減税の対象車は低くなります。
整備費用・部品代・代行手数料
法定費用のほかにかかるのは、2年ごとの定期点検整備の費用、交換が要る部品の代金と交換の工賃、車を検査場へ持ち込んで手続きをしてもらう代行手数料です。これらは車の状態と依頼先で変わるので、額は依頼先の見積もりで確かめます。継続検査申請書・自動車検査票・自動車重量税納付書は窓口で無料で配られていて、用紙代はかかりません(自動車技術総合機構 費用目安)。
車検の費用を抑えるには
重量税と自賠責保険料は、どこで車検を受けても同じ額です。検査手数料は持込検査と指定工場で数百円違うだけなので、費用の差はほとんどが整備費用・部品代・代行手数料から生まれます。抑えられるのはこの部分です。
- 見積もりを複数の依頼先から取り、同じ条件(点検の範囲・交換する部品)で比べる
- 見積もりの整備の中身を確かめる。保安基準に合わせるために交換が要る部品か、予防のための交換かを聞く
- 点検整備を自分で手配できるなら、ユーザー車検で代行手数料をなくす。定期点検整備の義務は残り、自分でできない整備や部品の交換には費用がかかる
- 満了日の2か月前から満了日までに受ける。それより前に受けると、新しい有効期間が受けた日から数え直しになり、残っていた期間を失う
- 重量税の額を先に照会する。エコカー減税の対象車は本則税率や免税になり、13年・18年を経過した車は重課で上がる
見積もりを集める方法の一つに、車検の予約サイトがあります。たとえば楽天Car車検(楽天グループが運営)では、地域のガソリンスタンド・車検専門店・カー用品店・ディーラーなどの基本料金や口コミを比べて、無料の事前見積もりを予約できます(同時に3件まで)。車検をするのは予約した店舗で、サイトに出ている基本料金には法定費用や交換部品が入っていないことがあるので、見積もりで総額を確かめます。予約の流れともらえるポイントは楽天Car車検の使い方にまとめています。
13年経過の重課は、乗用車(1トン超1.5トン以下)なら重量税が24,600円から34,200円に、18年経過で37,800円になります。軽自動車は6,600円・8,200円・8,800円です。次の車検でどの額になるかは、自動車重量税の早見表と照会サービスで先に確かめておくと、見積もりの法定費用が合っているかも見られます。
車検の必要書類(普通車・軽自動車、依頼するとき・ユーザー車検のとき)
車検の書類は、整備工場などに任せるか、自分で検査場に持ち込むか(ユーザー車検)で変わります。どちらの場合も、住所や氏名が車検証と違っているときは、車検の前に変更の手続きをします(道路運送車両法第62条第5項。車・バイクの住所変更)。
整備工場などに車検を任せるとき
| 書類 | 注意 |
|---|---|
| 自動車検査証(電子車検証) | 車に備え付けているもの |
| 自賠責保険の証明書 | 今の証明書。新しい契約の証明書も要る(販売店や整備工場で代理店を兼ねるところでも加入できる) |
| 点検整備記録簿 | 車に備え置いているもの |
| 納税証明書 | 原則不要(下の説明) |
| 印鑑 | 国の申請書には不要。依頼先の書類で要るかは依頼先で確かめる |
申請書や納付書は依頼先が窓口に出します。依頼先に何を渡すかは店ごとに違うので、予約のときに確かめます(国土交通省 継続検査の必要な書類)。
ユーザー車検で自分で申請するとき(普通車と軽自動車の違い)
| 書類 | 普通車・小型車・小型二輪(運輸支局等)/軽自動車(軽自動車検査協会) |
|---|---|
| 自動車検査証 | 両方とも要る(軽は原本。コピー不可) |
| 自賠責保険(共済)証明書 | 両方とも、新しい車検証の有効期間を全部覆う証明書と、今の証明書(期間が残っていれば) |
| 点検整備記録簿 | 両方とも提示する(軽は、提示しないとその旨が車検証に記録される) |
| 継続検査申請書 | 普通車など: OCR申請書 第3号様式(専用3号様式も可) 軽: 軽専用第2号様式(軽第3号様式も可) |
| 自動車検査票 | 普通車など: 窓口で配られる 軽: 軽自動車検査票(窓口で渡される) |
| 手数料納付書 | 普通車など: 検査登録印紙と審査証紙を貼る(カード払いはその旨を書く) 軽: なし(協会の窓口で手数料を納める) |
| 自動車重量税納付書 | 両方とも重量税印紙を貼る(普通車などのカード払いを除く) |
| 納税証明書 | 両方とも原則不要 |
| 印鑑 | 両方とも不要 |
| 使用者以外が手続きするとき | 普通車など: 申請書に受検する人(代理人)の氏名と住所を書く 軽: 申請依頼書 |
申請書・自動車検査票・重量税納付書は、運輸支局等の窓口で無料で配られ(軽は協会の窓口で手に入ります)、運輸支局等の近くの行政書士事務所でも検査の当日に入手できます(自動車技術総合機構 提出書類)。普通車の申請書は国土交通省 OCR申請書各種様式に第3号様式(PDF)と専用3号様式のPDFがあり、書き方は国土交通省 継続検査申請書の記入例にあります。軽自動車の軽専用第2号様式は軽自動車検査協会 各種申請書類の一覧と記入例からダウンロードできます。
必要書類の一覧の元は、普通車・小型二輪が国土交通省 自動車検査登録総合ポータル 継続検査の必要な書類、軽自動車が軽自動車検査協会 継続検査(車検)です。放置違反金の督促を受けた車は、普通車・軽自動車とも、納付したこと(または徴収されたこと)を証する書面を見せないと車検証が返されません(道路交通法第51条の7)。軽自動車検査協会の必要書類の一覧には、リコール未改修のタカタ製エアバッグの対象車に改善措置済証が要ることも載っています。
納税証明書は原則いらない
車検では、自動車税・軽自動車税を滞納していないことを確かめます。いまは運輸支局等や軽自動車検査協会が納付の情報を電子で確かめられるので、紙の納税証明書は原則として要りません(普通車・小型車は2015年4月から、軽自動車は2023年1月から、小型二輪は2025年4月から)。電子で確かめられないときは紙の証明書が要ります。軽自動車の場合、納めたばかりでまだ登録されていないとき、中古車を買った直後、ほかの市区町村から引っ越した直後、過去の未納があるときが当たります(軽自動車検査協会のリーフレット(納税確認の電子化))。
軽自動車税を納めてすぐ車検を受けるなら、金融機関やコンビニで払い、納税通知書についている納税証明書を持って行きます。滞納があると車検証は返されません(道路運送車両法第97条の2)。軽自動車税の額は軽自動車税の早見表にあります。
印鑑は要らない
車検の申請に印鑑は要りません。軽自動車検査協会の手続きは2021年1月4日から押印も署名も不要です(軽自動車検査協会 よくある質問 1-003)。普通車・小型二輪の継続検査の申請書は、使用者と受検する人の氏名・住所を書く記名式で、押印する欄がなく、国の必要書類の一覧にも印鑑は入っていません。
車検はどこで受けるか:指定工場・認証工場・ユーザー車検
車検の受け方は、制度の上では「指定工場に頼む」「認証工場に頼む」「自分で検査場に持ち込む(ユーザー車検)」の3つに分かれます(自動車技術総合機構 継続検査の方法)。違いは、車を国(軽は協会)の検査場へ持ち込むかどうかと、点検整備を誰が行うかです。
| 受け方 | 車の流れ |
|---|---|
| 指定工場(民間車検場) | 工場で点検整備をし、工場の自動車検査員が検査して保安基準適合証を出す。車は検査場へ持ち込まない |
| 認証工場 | 工場で点検整備をし、車を運輸支局等(軽は協会)の検査場へ持ち込んで検査を受ける |
| ユーザー車検 | 使用者が予約して自分で検査場へ持ち込む。点検整備は自分で手配する(持ち込みだけを代行業者に頼む方法もある) |
認証工場は、特定整備(2020年3月までは分解整備)を行うために地方運輸局長の認証を受けた工場です。指定工場は、認証工場のうち検査の設備や自動車検査員などの基準を満たし、地方運輸局長の指定を受けた工場で、国に代わって検査ができます。どちらも国の定めた標識を掲げています。検査の基準(保安基準)は、どこで受けても同じです(国土交通省 認証工場と指定工場の違い)。
国の委託を受けた整備事業者の店では、店の中で車検証に新しい有効期間を記録し、ステッカーを渡すところまで済むこともあります。
ディーラー・整備工場・車検専門店・ガソリンスタンド・カー用品店の違い
ディーラーや車検専門店といった呼び名は業態の名前で、指定工場か認証工場か、自社で整備するか提携する工場に出すかは店ごとに違います。どの店でも、整備費用・部品代・代行手数料は店の見積もりと車の状態で決まり、車を預ける期間も店と整備の中身で変わります。
| 依頼先 | 頼めること・向いている人 |
|---|---|
| ディーラー(車の販売店) | 車の点検整備と車検をまとめて頼める。買った店で整備を続けたい人 |
| 整備工場 | 地域の工場に点検整備と車検をまとめて頼める。決まった工場に車を見てもらいたい人 |
| 車検専門店 | 車検の点検整備と手続きを中心に頼める。車検だけを頼みたい人 |
| ガソリンスタンド・カー用品店 | 給油や買い物で行く店で車検を受け付ける。自社で整備するか提携工場に出すかは店ごと。ふだん使う店で頼みたい人 |
| ユーザー車検 | 費用は法定費用と自分で手配する点検整備の費用。車を預けず、予約した日に自分で持ち込む。平日に検査場へ行け、点検整備を自分で手配できる人 |
点検整備も頼むなら、その店が認証工場か指定工場か(または整備を任せる工場がどちらか)を、店に掲げた標識や店への問い合わせで確かめます。
ユーザー車検の受け方:予約・持ち込み先・当日の流れ・不合格のとき
ユーザー車検は、使用者が自分で予約し、車を検査場へ持ち込んで継続検査を受ける方法です。かかるのは法定費用(検査手数料は持込検査の額)で、自賠責保険は保険会社や代理店で入り、点検整備は自分で手配します。
予約する
| 車の種類 | 予約先・予約できる範囲 |
|---|---|
| 普通車・小型車・小型二輪 | 自動車技術総合機構の自動車検査インターネット予約システム 予約する日を含む14開庁日先まで。土日祝日と年末年始(12月29日〜1月3日)は予約できない |
| 軽自動車 | 軽自動車検査協会の軽自動車検査予約システム その日を含む14日(業務日だけ数える)先まで |
予約システムの利用登録にはメールアドレスが要ります。2つの予約システムは別々で、普通車の予約で軽自動車は受けられず、その逆もできません。継続検査は全国どこの運輸支局等でも受けられるので、予約が取れないときはほかの運輸支局等でも受検できます(自動車技術総合機構 継続検査の流れ)。軽自動車も、使用の本拠の位置にかかわらず、どの協会の事務所・支所でも受けられます。
持ち込む先
普通車・小型車・小型二輪は、予約した運輸支局・自動車検査登録事務所の構内にある検査場へ持ち込みます。場所は全国の運輸支局一覧で探せます。軽自動車は軽自動車検査協会の事務所・支所・分室です。地方運輸局の本局の庁舎では車検を受けられません。受付の時間は運輸支局等・協会の事務所ごとに違うので、行く前に各窓口のホームページで確かめます。
当日の流れ
- 書類をそろえる。申請書・自動車検査票・重量税納付書は窓口でもらって書く
- 重量税印紙と検査手数料の印紙・証紙を買い、重量税納付書と手数料納付書に貼る(普通車などはカード払いも可)
- 受付の窓口に書類を出し、予約と書類の中身を確かめてもらう(軽は受付の後に協会の窓口で検査手数料を納める)
- 検査コースに入る。運転者1人で乗り、トランクなどの荷物を降ろし、ホイールキャップを外しておく
- 外観・OBD(対象の車)・排気ガス・サイドスリップ・スピードメーター・ヘッドライト・ブレーキ・下回りなどの検査を受ける(順番は検査場で違う)。コースの所要時間は約10分〜15分
- 合格したら窓口に書類を出し、有効期間を更新した車検証(電子車検証はICタグを書き換えて返される)と新しい検査標章(ステッカー)を受け取る
- 古いステッカーをはがし、新しいステッカーを貼る(四輪は前面ガラスの内側、小型二輪は後ろのナンバープレートの左上)
検査に慣れていない人は、コースに入る前に見学ができます(自動車技術総合機構 検査の受け方、軽自動車検査協会 検査コースの流れ)。ステッカーを貼る位置は車検ステッカーの貼る位置で確かめます。
不合格になったとき
- その日のうちに直せば、同じ申請でコースに2回まで(最初を含めて3回まで)入り直せる。追加の手数料も予約も要らない
- その日に直せなければ、限定自動車検査証(有効期間15日)を受け取り、15日以内に直した部分だけ検査を受ける。手数料は普通車・小型車・軽自動車2,100円、小型二輪1,700円。指定工場で直して限定保安基準適合証をもらえば、車を持ち込まずに済む(普通車・小型車・軽1,900円、小型二輪1,500円)
- 限定自動車検査証で走れるのは、今の車検証の有効期間の中だけ。満了日を過ぎたら、仮ナンバーか積載車で運ぶ
- 軽自動車の限定自動車検査証は、不合格になった事務所でだけ交付される
- 15日を過ぎたら、最初から全部の検査を受け直す(新たに手数料がかかる。軽自動車は持込検査の2,500円で、予約も改めて要る)
限定自動車検査証の有効期間は道路運送車両法第71条の2で15日と決まっています。日にちがたつと自賠責保険の期間が足りなくなることもあるので、再検査の前に確かめます(軽自動車検査協会 よくある質問 5-045)。
点検整備は検査の前でも後でもよい
ユーザー車検でも、定期点検整備は検査の前でも後でも行えます。軽自動車では、点検整備記録簿を提示しなくても検査は受けられますが、その旨が車検証(電子車検証はICタグ)に記録され、ステッカーの裏面に「法定点検未実施」と書かれます(軽自動車検査協会 よくある質問 5-004)。車検の後に点検整備をする場合も、2年ごとの点検は使用者の義務です。
車検と一緒に確かめる手続き
- 車検ステッカー(検査標章)の再交付と貼る位置
- 車検証の再発行(再交付)の必要書類と窓口
- 自賠責保険料の早見表
- 自動車重量税の早見表
- 登録・検査手数料の早見表
- 軽自動車税の早見表
- 車・バイクの住所変更
- 車・バイクの名義変更
- 車・バイクの廃車(抹消登録)
- 全国の運輸支局・自動車検査登録事務所の一覧
車検のよくある質問
車検の費用はいくらかかりますか?
法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・検査手数料)と、依頼先に払う整備費用・部品代・代行手数料の合計です。法定費用は車種・重さ・年数で決まり、2年の車検で13年未満・エコカー減税の対象外なら、重量税は軽自動車6,600円、乗用車1トン超1.5トン以下24,600円です。検査手数料は持込検査なら普通車2,600円・小型車と軽2,500円、指定工場なら2,100円(OSSなら1,850円)です。整備費用は車の状態と依頼先で変わるので、見積もりで確かめます。
車検は何か月前から受けられますか?
有効期間の満了日の2か月前から満了日までに受ければ、次の満了日は今の満了日から数えられ、残りの期間を失いません(2025年4月1日から。それまでは1か月前から)。2か月より前にも受けられますが、新しい有効期間は受けた日から数え直しになります。
車検に必要な書類は何ですか?
車検証(電子車検証)、自賠責保険の証明書(新しい有効期間を全部覆うものと、期間が残っていれば今のもの)、点検整備記録簿です。ユーザー車検では、継続検査申請書(OCR第3号様式)・自動車検査票・自動車重量税納付書を運輸支局等の窓口で無料でもらい、手数料納付書に印紙・証紙を貼って出します。納税証明書は原則不要で、印鑑は要りません。
軽自動車の車検に必要な書類は普通車と違いますか?
車検証・自賠責保険の証明書・点検整備記録簿は同じです。申請書は軽専用第2号様式で、軽自動車検査票は協会の窓口で渡されます。手数料納付書はなく、手数料は協会の窓口で納めます。使用者以外が手続きするときは申請依頼書が要ります。押印・署名は2021年1月4日から不要です。
車検のときの自賠責保険は何か月で入ればいいですか?
新しい車検証の有効期間の全部を覆う期間が要ります。保険期間は最後の日の正午で終わるため、満了日より1日以上長くかける必要があり、2年の車検では25か月になることが多くあります。今の自賠責が満了日より後まで残っていれば、24か月で足りる場合があります。額は保険期間の始まる日で決まり、2026年11月1日以降に始まる契約は2026年4月届出の基準料率によります。
車検の有効期間は何年ですか?
自家用の乗用車・軽乗用車・250cc超のバイクは新車3年、以後2年です。軽トラック・軽バンは新車も以後も2年、車両総重量8トン未満のトラック(軽を除く)は新車2年・以後1年、8トン以上のトラックやバス・タクシーは新車から毎回1年です。125cc超〜250cc以下の軽二輪と原付には車検がありません。
車検が切れた車を運転するとどうなりますか?
無車検運行として6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(道路運送車両法第108条)、違反点数6点です。自賠責保険も切れていれば無保険運行で1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第86条の3)で、違反点数は6点です。切れた車を検査場へ運ぶときは、仮ナンバー(臨時運行許可)を借りるか積載車を使います。
車検はどこで受けるのがいいですか?
点検整備も任せるなら、認証工場か指定工場(民間車検場)に頼みます。指定工場は工場で検査まで行い、車を検査場へ持ち込みません。認証工場は整備の後に車を検査場へ持ち込みます。点検整備を自分で手配できるなら、ユーザー車検で代行手数料をなくせます。ディーラーやガソリンスタンドなどが指定か認証かは店ごとに違うので、見積もりと合わせて確かめます。
ユーザー車検で不合格になったらどうなりますか?
その日のうちに直せば、最初を含めて3回までコースに入り直せ、追加の手数料はかかりません。直せなければ限定自動車検査証(有効期間15日)を受け取り、15日以内に直した部分だけ検査を受けます(手数料は普通車・小型車・軽2,100円、小型二輪1,700円)。ただし今の車検証の満了日を過ぎて走ることはできません。
主な公式情報
出典(14件)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータル 継続検査(車検)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータル 継続検査の必要な書類
- 国土交通省 車種別の有効期間一覧
- 国土交通省 報道発表 車検を受けられる期間の延長(令和7年4月1日施行)
- 国土交通省 登録・検査手数料一覧表(令和8年4月1日現在)
- 国土交通省 自動車重量税額について
- 国土交通省 認証工場と指定工場の違い
- 自動車技術総合機構 費用目安
- 自動車技術総合機構 検査の予約
- 軽自動車検査協会 継続検査(車検)
- 損害保険料率算出機構 自賠責保険の基準料率
- e-Gov 道路運送車両法(第48条、第58条、第61条、第62条、第71条の2、第108条)
- e-Gov 道路運送車両法施行規則(第44条)
- e-Gov 自動車損害賠償保障法(第5条、第9条、第86条の3、第88条)


